なぜ背中がはるのか?

という話を長々と続けて来ました
さすがにここまで引き伸ばすと、全体像がみえないぞう・・と いうことで

これまでの流れをまとめますと

背中のハリは背骨を支える筋肉のはり

背中を緩める一番単純な方法⇒背骨を動かすこと。
でも、背骨 動かせますか?

背骨を動かすには骨盤が動かなきゃだめ。
でも、骨盤 動かせますか?

骨盤の動きを左右するのは 股関節!

ということで 股関節周りの筋肉とその働きを
長々と解説してきたわけです

そして 問題の股関節周りの筋肉はというと・・

①脚を   前後に動かす      筋肉
②脚を   開いたり閉じたりする  筋肉
③つま先を 開いたり閉じたりする 筋肉

と ざっくり3っつに分類できます。

ここまでを前回までの流れで解説して来ました。
長すぎて忘れちゃったよ~ という方
そして それでも自分で背中のハリをなんとかしたいよ~という方
ぜひバックナンバーをご参照ください

さて、ここからが本題です。
背骨を動かすために 骨盤をよく動く状態にしたい。
でも骨盤周りにどうやら固まって動きを邪魔している筋肉があるらしい

それをどうやって見つけるか?
わかりますか?

ほんと 申し訳ないくらい簡単なのですが
「伸びるかどうか 伸ばしてみればいい」のです。

つまり ストレッチで見つけられる。ということなんですね

実際のチェック方法に入る前にちょっとおススメ。
どんな書き方でもいいので、チェックした結果を 記録してみましょう。

参照までにこんな感じで・・

可動域チェック表1

可動域チェック表2
可動域チェック表3
大切なことはかならず「左右」別に欄を設けること。
なぜなら 人間の身体は 人によって使い方の癖があるから。

暮らし方や 仕事、はたまた趣味によって独特のこり方がでてきて
それはだいたいいつでも同じようになっています。

つまり一回調べてみると
あとはこのチェックで引っかかったところをメインに ケアしてあげればいい。
ということになるのです

(まあ、人はナマモノですから 生きてくうちにまた変わっていくのですが・・)

準備ができたら ともかくまず挑戦です。

まずは脚の前後の動きにかかわる筋肉のストレッチ

①脚を前に出す筋肉Ⅰ

可動域チェック 後屈

 

この姿勢でそけい部から脚の付け根の前側が伸びているかをチェック
左右差も比べてみましょう。

コリがあると、まるでできないか  もしくは痛みがでます。

※注意
くれぐれも無理のない範囲で行いましょう。

このチェックで 左右ともに特に何も感じない という方には

②脚を前に出す筋肉Ⅱ

可動域チェック 後屈2
可動域チェック 後屈3
※注意
くれぐれも無理のない範囲で行いましょう。

さて、結果はどうだったでしょうか?
らくらくできちゃった人は心配なしです。
でも、できなかったからといって悲観しないでくださいね。
コリがあったということは
逆にそこをしっかり伸ばしてあげれば
めぐりめぐって 背中のハリとオサラバできるかもしれない。
ってことなんですから。

ストレッチをするときは イラストの姿勢で40秒
深く呼吸しながら 筋肉が伸びるのを感じてみてください。

ただし

伸びのわるい筋肉を見つけてしまった以上は
背中のハリを本気でなんとかしたかったら ちゃんと続けなきゃ もとどおりですからね。

力んでしまうと筋肉が伸びにくい上に
伸びているかどうかも分かりにくくなってしまいます
バランスがとりにくい場合はテーブルに手をつくなどして
なるべくリラックスしてストレッチしてみてください。

この話題 長々続いておりますが あと3回ほどで終了する予定です

続いては足を後ろに蹴りだす筋肉について。
足を後ろに蹴りだす筋肉は 主におしりからモモ裏にかけてあります。

 

se7-1

モモの裏の筋肉のこりチェックはこちら。

③モモ裏ストレッチ

se7-2

座って膝を伸ばし、上半身を前屈させます。
モモウラの筋肉はひざを曲げる働きもあります
なので、ひざが曲がっていると伸びません。
膝はしっかり曲げて下さい


se7-3

この時 図のように腰が丸まっていてはNGです

se7-4
このように、腰を立てて伸ばしましょう。

この時、両足できつい場合。
また左右差が分かりにくい際は


se7-5

図のように 片足は逃がして 片方ずつ行ってみてください。

そして、足を後ろに蹴りだす働きのもう一種  おしりです。

⑤おしりのストレッチ

se7-6

壁に背を着けてひざを曲げて座ります

se7-7

 

片足の足首を、反対側のひざに乗せ


se7-8

そのまま引き寄せます。

筋肉ってごく単純に
「見て、触れる部分」なら 意識しやすいから ストレッチやトレーニングは楽なんです。
でも、モモウラはともかく、おしりの筋肉なんて
なかなか自分では触らないし 見えないから意識しにくいんですよね。

だからこそ、ストレッチをすることで まずはいしきしてみること。
以外にこってるもんですよ。

続いてのチェックは開閉脚と 脚をねじる動き
脚の開閉というと、こういう動きです。
se7-9

これはイメージしやすいですよね?では “脚のねじり”とは?
これは ちょっとイメージいにくいかも知れません。
図解するとこんな感じ。
se7-10

ひざを使わずにつま先を開閉する動きになります。
大腿骨を軸に脚が回旋する動きになります。

これをもっと分かりやすく動かす方法はこう。

se7-11
座っている状態で 膝下を左右に振ります
se7-12
この時のひざのふり幅が、そのまま回旋の可動域ということになります

この「閉」に関しては 脚全体の閉じる動きと
つま先を閉じる動きは
おしりの深部にある筋肉とモモ裏内側にある筋肉がかかわっていますが、
このうち、お尻のほうの筋肉は
そこのポイントを絞ってのストレッチがとっても難しいので
ここではモモの筋肉に絞って説明します。

ちなみに、脚を閉じる筋肉は ほとんどが内もものひざ上まで。
そして つま先を閉じる筋肉は裏モモ内側でひざしたまで伸びています。

ということで
こでは“脚を閉じる”と“つま先を閉じる”を
セットでチェックしてしまいます

脚とつま先を閉じる筋肉のチェック

内モモストレッチ 手書き 立って

 

ついでにしゃがんでストレッチする方法を載せます

内モモストレッチ 手書き 座って

 

次は脚を開く筋肉のチェック。
脚を開く筋肉はお尻とモモの外側にあります。

外旋筋ストレッチ 立って

そして、最後につま先を閉じる筋肉のチェック

外線筋ストレッチ手書き

 

前回まで同様 すべて左右をチェックして はっきりした左右差がある場合は ちゃんと記録して自分の癖を覚えておきましょうね。

 

ここまでで、骨盤の動きに関わる股関節の筋肉はほぼすべて網羅しました。
ここまでだいぶ長くかかってしましたがお伝えしたいことは ただひとつです。 つまり

 

背中のハリ
↓↓
背骨の柔軟性がなくなっている証拠
↓↓
背骨を動かすには背骨の根っこである骨盤の柔軟性が必要
↓↓
骨盤の動きを邪魔しているのは何?

ということで、ここまでの股関節の可動チェックで
骨盤の動きを邪魔しているコリが全部発見できたはずです。
おしまいに、自由に動けるようになった背骨を更に緩めていきます