今回は先日初めてご来院いただいたYさまのカラダから
“お母さんの体”について考えてみました

Yさまは生後半年のお子さまがいるお母さんです
主訴は “肩こり、腰痛” でしたが
実際に背中を触ってみると 一番気になるのは 背中でした。

コリの原因はもちろん抱っこです。

人間の腕は肩甲骨からぶら下がっているので
腕の筋肉がこってくると
肩甲骨が引っ張られ 背中の筋肉がハリ、血流が悪くなってしまいます。

抱っこでの肩こりのケアの基本は
とにかく腕をほぐす、ということ。それに
肩甲骨が浮く状態へもどす。ということが大切です。

一歳未満のお母さんの体に大打撃なのは
はやりなんといっても”だっこ”  そしてもうひとつ

だっこの原因で見落とせないのが”添い寝”です。

添い寝をする時は横向きで寝ますよね?
横向きで寝ている時
添い寝1

肩は前に出ますよね?
肩が前に出る、ということは肩甲骨が前に出る、ということです
添い寝2

肩甲骨の理想は右の図のように 背骨に寄せることが出来る状態。
添い寝3

ですが ずっと添い寝 それも決まった側を向いて寝ていると、
肩甲骨の位置が固定されてしまって
背骨に寄せることができなくなってしまいます。

そうなると左右の肩甲骨の間で引っ張り合いがおこり 血行不良が発生します。
そうなると、どうなるでしょう? “背中がこる”ということが起こりますが
この”背中がこる”ってやっかいで
そのまま背中がこった感覚として感じないことが多いのです

結果 首や肩、腰のあたりが痛い、というふうに感じるんですね。
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“だっこ”
というと どうしても腕を使っている、というイメージがしますが

立ってだっこしていれば当然脚、股関節の筋肉も総動員されます。

だっこの赤ちゃんがいない方でも 同じ問題でこっている人は多いのですが
特にだっこにより強調されてしまうからだの癖に
“お腹を突き出す”姿勢があります。 こんな感じ
抱っこの姿勢
基本人間は二足歩行で直立しているので
上手にバランスよく立てれば、体全体の力を抜いても立っていられます

でも上記の姿勢になると、おなかは前、背中が後ろで 頭が前
重心ラインからずれた部分に無駄な力が必要になってしまいます。

赤ちゃんをだっこすると、この傾向が加速してしまう場合があります。

そして私が最近まちを歩いていて気になるのが、こんな状態になるだっこ紐
赤ちゃんだっこ

赤ちゃんの重心と お母さんの重心が離れれば離れるほど
動くたびに、赤ちゃんとの距離の分 余計に振り回されてしまい余計に力が必要になってしまう
赤ちゃんだっこ2

これは確実なのでは。と思います

赤ちゃんとの隙間の開いただっこ紐の状態
その姿勢は下記イラストの右の図の姿勢と同じ負担がかかっています
赤ちゃんだっこ3

実はこの姿勢、肩のコリが発生しやすい姿勢なんです
前モモからスネにかけて負担が偏ってしまいます。

この状態になっている女性に多いのですが
Y様のからだはこのように さらに脚の外側に負担のかかる立ち方をしていました。
赤ちゃんだっこ5
詳しく見ると
赤ちゃんだっこ4
小指側は地面についていますが
親指側が浮いています。

靴底が外側から減っていく人は みんなこの傾向があります。

つまりYさまのからだで 一番ケアしてあげなくてはいけなかったのは
前モモの外側からスネにかけて
そしてその状態の骨盤をガチガチに固めてしまっているインナーマッスルだったのでした。