なべを持ち上げる腕の構造をもっと分かりやすく分解すると
これはいわゆる”第3種テコ”というものなんです

テコ、 って小学校で習いましたよね
テコといえばこれ
肘痛1

力点                支点、                 作用点
の並びです。

てこ、と言えば棒等を使うことで
小さな力で重いものを持ち上げることができるようになるしくみ、
でしたよね。

この並びを変えたのがこれ

肘痛2
支点     力点       作用点  の並び。

第三種てこ といって、
力点(力が加わる位置)が真ん中に来ます

これによって、作用点では
力点に加えた動きより大きな動きが生まれるようになります。
(ピンセットやトングなどの構造です)

この第三種テコの構造、
これを肘に当てはめると
肘痛2

肘    肘の屈筋肉の停止部         手

ということになります。

この構造、作用点である”手”をすばやく動かすには
とても都合がよく出来ているのですが

水平方向で、肘から手までの距離が離れているほど
手(作用点)を持ち上げるのにより多くの力が必要となります。
逆に言えば、それだけ手首にかかる負荷が大きくなる。ということなんです

手首が痛くなったとき特に痛む動きが、 このようになべやフライパンを持ち上げる動作でした

肘痛12

手首は屈伸運動のほかに

肘痛9
内外転(トウ屈、尺屈)ができる関節です。
肘痛10

なので、このようになべを持つ際に “肘を動かす筋肉だけ”機能させたとしたら

肘10
手首がなべの重みに負けて内転(尺屈)して
肘11

なべは大惨事となります。
そうしないために、私たちは無意識に 外転(トウ屈)の筋肉を使って手首を保持しながら
肘12

なべを持ち上げてるんですね。

そして、23歳の私が手首を傷めたのは たぶんこの”トウ屈筋”の停止部付近。
原因は手首を保持するために負荷を掛けすぎたため。 で、手首が痛かったので
私はかなりがっちりしたサポーターをつけたのですよ。

ボーリングやる人がつけるようなやつ。 これで若干は痛みはましになります。
なぜって、トウ屈に働く筋肉が頑張らなくても サポーターが手首の保持をしてくれるから。

今思えば、当然のことなんです でもそれって、あまり解決に近づいてはいなかった。

ということも 今ならよく分かります。