ここまで、
人間の身体がそもそも “息を吸う”機能の筋肉をより多めに配置していて
吐く方は安静時はそもそも肺の自動収縮まかせ
深呼吸をした時でも、腹筋をちゃんと意識していないと
しっかり吐ききれているかどうか・・・
という状態ですよ という解説をしてきました。

つまり、深呼吸をしっかりしたかったら まずはちゃんと吐ききること。

・・・ではなぜこれが”背中のハリ”につながるのか。

ちゃんとつながるんですよ~これが

呼吸が浅くなってしまっているヒトは 大概吐ききれていないヒトなので、
胸郭が広がりっぱなしになってしまっています。
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胸郭とは背骨と、そこから生える(関節する)肋骨、 肋骨につながる肋軟骨、
そして胸の真ん中で胸骨柄に終わるこの円で形成される筒に

下面を横隔膜が支えています。


最初の頃解説しましたが、 息を吸う時、
この肋骨が前斜め下方向を向いていたのが 上に引き上げられ、胸郭を広げます。

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本来ならこの動きが、 呼吸をしている間はずっと繰り返されるはずですので
背骨と肋骨の間の関節は いわば生きてる間は動きっぱなし、なわけです。

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筋肉がこるのは、働いていようがいなかろうが “動きがない時”です。

前述のとおり、吸気補助筋が縮んでしまって 胸郭が常時広げられている
いわゆる”吸いっぱなし”の状態で浅い呼吸をしているヒトは
ほぼ横隔膜の動きのみに頼って呼吸をしてしまっているので
この背骨と肋骨の間の関節が 動いていないんです。

ほらね。呼吸と背中の筋肉 つながったでしょ?

筋肉は動いていない時にこる。

呼吸が浅いヒトの背骨と肋骨間の関節は まったく動いていない。

つまり、肋骨の動きがないから背中がはってしまうんですよ。

そして まごのて庵庵主の大好きな”背中のハリ
研究”を読んで いろいろ試してもまったく背中のハリ、
取れないじゃないの!って方は このケアをぜひ、試してみてください。

深呼吸の方法。

・・ですが  まずは体側をやわらかくしておきます。

これ、簡単そうですが 意外に皆さん固まってるんですよ。
基本”気持ちいい”の感覚を大切に。。

では呼吸、してみましょう

ポイントは “いったん普通に吐いたら一度止め、
続けてもう一回吐く” というトコトン”吐く”に特化した呼吸です。
この時、吸うのは普通にしてくださいね。

そしてこの呼吸の 二回目に吐く時に腹筋郡を活用します。

お腹には、ど真ん中の腹直筋意外に 腹斜筋、腹横筋。
という筋肉が入っています。
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これらの筋を使うと、前から後ろからま横方向からと
あらゆる方向からお腹をキューっと絞れるんです
特にこの腹斜筋、腹横筋を意識して
お腹がきゅーっと縮むように吐いていくとベターです(筋トレにもなるし)

この呼吸と、お腹の動きに慣れてきたら いよいよ肋骨を動かしていきます。

何をするって、ビックリするほど単純です。
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このように肋骨の下部に手を当てて
吐く際にお腹をきゅーっと絞りながら
手で優しく肋骨を下方向に絞っていくんです。
これだけ

動かしたいのは手を添えている肋骨ではなく あくまでも背中の
背骨と肋骨の関節のぶぶんなので 手はあくまでもサポート。
でもこれがあるとないとだと全然違います。
元気の理由を日々研究しています

動かしたいのはあくまでも
背骨と肋骨の関節部(背骨の両きわ)なので
このケアは仰向けでやることはおススメできません。


ただし、横向きはアリです。


横向きに寝て行う場合は
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頭がまっすぐになるくらいの高さの枕をあてて
上になった側の肋骨のみを動かすサポートするようにしてください。
(反対やるときは逆向きです)


ここまでで、長々と続いてきた 呼吸と背中のこり、
それとそのケアの方法については 完結です。が
ここでちょっとおまけ

最初にお話したとおり、背骨周辺の緊張は
多かれ少なかれ神経の緊張が影響しています
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なので”寝る”という事自体は  もちろんリラックスを求める場合とても大切なのですが
背中のケアを考える際、”仰向け”というのはおススメできません。
とも書きました。


ちょっとだけ、なぜか。をお話します。

途中解説したとおり、肋骨は背骨から生えています。
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そして背骨と肋骨の関節部分で肋骨が上下に動いて
胸郭を広げたりすぼめたりしています。
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仰向けに寝る、ということは この肋骨と背骨の関節部分を
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圧迫することになってしまうんです。

そこでおススメなのが うつ伏せ なんです。

うつ伏せで寝ると
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呼吸をするたびにどうしたって背中が上下に動きます。
この動きは動きとしては小さいですが 緩やかに背骨を支える筋を緩めてくれるんです。

背骨が上下に動くと言うことは
当然肋骨と背骨の関節部分も動きます

“筋肉は動いていないときにこる”
なので ”呼吸”という動きによって動かし続ければ 無理なく緩めることができるんです。

と、いうわけで 背中がはってる。だけどなんやかんやするのはめんどう。
という方は、今夜あたり とりあえずうつ伏せで寝てみませんか?

(寝違えには十分注意してください。
10分後に目覚ましをかけて体位を変えることをおススメします。)